愛の物語-20-

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 女将のウメが、お盆に徳利と盃二つ、それにおつまみの皿をのせて、啓介と茂子がいる菊の間へ入ってきます。座敷机にお盆を置いて、啓介に盃を持たせ、徳利の酒を注ぎます。
「おおきに、いつも、可愛い子、見せてもらって、嬉しおす」
ウメは啓介に酒を注ぎながら、茂子の顔を見て、嬉しそうな表情で、啓介に言います。啓介は、ウメが注ぐ酒を口に含みながら、茂子の顔を見て、ウメの顔を見ます。啓介がウメに目線で合図をおくります。ウメが、茂子を立たせます。立たせて、襖が開かれた三畳間へ歩かせます。三畳間は布団が敷かれていて、茂子が、正座で座らされます。
「茂子ちゃん、手を、後ろに、まわすのよ、ほら」
「ああ、おばちゃん、なにするん、手、括るん?」
布団の上、畳一枚分ほど向こうに座敷机があり、その前に座った啓介が、正面に見えます。啓介は、茂子の方に目線を向けて、眺めているのです。
「専務さんが、ね、茂子ちゃんが、かわいがられるところを、ね、見たいというのよ」
茂子は、ウメから喋られながら、手首を後ろへまわされ交差され、柔らかい木綿の紐でその手首を括られてしまったのです。
「ほうら、茂子ちゃん、専務さんの方を見てごらん、顔をあげて」
手を後ろにまわして、うつむいている茂子が、言われるままに顔をあげると、啓介が、腕組をして、あぐら座りのまま、こちらの方を見ているのです。茂子の後ろにウメが座っています。正座する茂子の足を伸ばさせます。
「茂子ちゃん、いいことしてあげるんだから、賢くしているのよ」
茂子には、なにが起こるのか、わからないまま、これまで専務の啓介と二人だけだった菊の間に、女将のウメも一緒にいることが腑に落ちません。白い毛糸のワンピース姿の茂子です。布団の上で、膝立て座りさせられ、手首は後ろで括られ、腰の後ろです。枕元の屏風の後ろに隠して置いてある道具を、茂子は知りません。啓介は、あらかじめウメに用意してもらった道具を、これまでにも茂子ではない女に使っていたから、熟知しています。18才になる茂子に、年増の女が使われる道具を、使ってやって、どういう反応をするのか、啓介にも、女将のウメにも、未知のところです。
「あっ、あっ、おばちゃん、ああっ」
伸ばした足を、膝から立てられる茂子です。立てた膝を、ウメがひろげさせます。ワンピースの裾が太腿の根元にまでめくれてきて、靴下をはいた足首上から太腿までの生足が露出してしまったのです。啓介が、じっと茂子の動きを見つめています。茂子には、啓介の顔を見ていますが、意識の中には入ってきません。
「ほら、茂子ちゃん、お膝、ひろげて、このまま、ひろげるの」
右の足裏を布団から持ち上げられ、ひろげる茂子。左の足裏を布団から持ち上げられ、ひろげられる茂子。膝と膝の間が60㎝にもなるほどに開いてしまった茂子です。白いズロースを穿いた股が、正面の啓介から、丸見えにされてしまったのです。
「閉じたら、あかんのよ、茂子ちゃん、こんやは、ストリッパーさんよ」
「いやん、おばちゃん、専務さん、見てる、恥ずかしい、わたし、ああん」
「いいわね、だめよ、お膝、閉じちゃ、開いておくのよ、茂子ちゃん」
分厚い新婚さん用の布団が敷かれた三畳の間です。掛布団は足元に三重で折り重ねられています。枕は二つ、白いカバーで包まれています。枕元には屏風があり、壁の柱には直径10㎝の鉄のワッパが縦に二つ。天井にも鉄のワッパが四つ取り付けられてあります。棍棒が二本、ブランコになって、棍棒の端を括った紐が、天井のワッパを通して、襖の横の柱のワッパに結ばれているのです。

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